日台商談会メルマガ|台湾を知る

1、台湾と大航海時代

台湾には元々原住民と呼ばれる人々が住んでいましたが、長きに渡り、中国大陸に興隆する様々な国家の実効支配は受けず、文化的恩恵にもあずかっていませんでした。しかし、大航海時代には東アジアの陸と海の要所として、東洋と西洋の各勢力が競合する場所となりました。

17世紀前半には、オランダ人が今の台南に進出して拠点を作り、布教や貿易のほか、各種の生産活動を開始し、中国沿岸地域の漢民族を募って台湾の開拓が進められたと言われています。

台湾が開拓されたのは大航海時代なのですね。また、台湾の開拓のために漢民族の移民が増加し、台湾で漢民族社会が形成されたようです。


2、台湾と日本統治時代

さらに台湾が発展したのは、日本統治時代です。日本統治時代とは、1895年に下関条約によって台湾が清朝から日本に割譲されてから1945年までの約50年間のことを指します。

台湾ではこの時代に、衛生を改善したり、烏山頭ダムを建設して経済振興するなど、近代国家の道を切り開いたとされており、特に台湾のお年寄りは、「台湾は日本統治時代に力をつけたんだ。」と言うそうです。

どうやらこの辺りに、台湾が親日である理由がありそうですね。


3、台湾と中華民国政府の形成

そして1945年に日本は太平洋戦争に敗戦し、中国が台湾の領有権を得ます。当時の中華民国は南京に政府が置かれ、国民党軍は統治意識が低く、略奪や粗暴行為が頻発したそうです。これもあって、台湾では日本統治時代にイメージがあまり無いのかもしれませんね。

その後は学校で習った通り、蒋介石率いる国民党と毛沢東率いる中国共産党の争いが激しくなり、1949年10月には中国共産党により中華人民共和国が成立します。

国共内戦に敗れた蒋介石率いる国民党は台湾に逃れ、中華民国の政権を形成します。今でこそ台湾は治安が良く、自由を謳歌していますが、1949年から38年間にも及ぶ戒厳令の時代があったのです。台湾にもまるで独裁政権のような時代があったのですね。


4、台湾と民主化

台湾で民主化が激しく進んだのは、蒋介石の息子の蒋経国政権末期です。1992年12月に憲法が改正され、台湾で議会政治が始まりました。

台湾では1996年の総統選挙から、従来の国民大会の代表が選ぶ間接選挙から住民が総統を選ぶ直接選挙に変わり、総統も「国民党の総統」から「台湾人の総統」へと大きく変わりました。

これを読む限りでは、台湾が民主化したのはつい最近ですね。台湾にこのような歴史があるとは、全く知りませんでした。これらのことは、台湾に進出する際の教養として知っておいた方が良いかもしれませんね。


1、人口

台湾内政部によると、2015年1月1日の総人口は約2344万人で、台北市に約270万人、高雄市に約278万人、新北市に397万人住んでいると言われています。

また内政部によると、2012年の国民の平均寿命は79.51歳、女性合計特殊出生率が1.0前後なので、少子高齢化という点では日本と似ていることが分かります。

つまり、日本と台湾では共通のニーズがあるということになりますね。これは一つ台湾でも大きなチャンスかもしれません。中国も一人っ子政策によって人口動態が歪となり、急速な少子化が進みつつあるので、そういった点でも共通のニーズがあるということになりますね。


2、貿易

日本同様に島国である台湾は、貿易で外貨を稼ぐ必要があります。2013年度の貿易額は575億米ドルで、主な輸出先は中国大陸、香港、アメリカの順で日本は5位です。

また輸入先は日本が全体の約18%を占めて第一位、その後に中国大陸、アメリカが続いています。

日本が最大の輸入先ということは、それだけ台湾では日本のものが受け入れられているということなので、日本に大きなチャンスがありそうですね。


3、為替

台湾の正式通貨であるニュー台湾ドルは1949年から発行が開始、2000年から中央銀行の発行になりました。基本的に為替管理は自由ですが、国外送金の金額や内容によっては申告もしくは許可が必要なようです。

会社の場合は年間5000万米ドル、個人の場合は年間500万米ドルを超えない送金は、原則自由なようです。しかし、会社間の取引で1回あたりの送金額が100万米ドル(個人の場合は50万米ドル)以上の場合は、銀行にて契約書や許可書などの証明書と申告書の内容が一致していることを確認の上、送金を行う必要があります。

また、台湾の通貨はドルペッグ制を採用しているため、日本円=米ドルの変動と日本円=台湾ドルが連動します。米ドルの場合1円動いても大きな影響はないものの、台湾ドルは5~10%の変動がすぐに発生します。

したがって、為替変動が大きい場合には、日本での借入金利が安くても、すぐに金利差は吹き飛んでしまうようです。ここは気をつけておかなければなりませんね。


4、地理

東京羽田から朝一番の飛行機に乗ると、午前中には台北に到着する上に、香港は台湾から1時間強、上海も飛行時間としては1時間30分程度で、日本や中国にアクセスが容易です。

また、物理的にはバンコクに日帰り出張ができます。日本から海外進出する際の足がかりは台湾から、という理由が分かるような気がしますね。


1、「対日感情ナンバーワン」

台湾は日本に対して最も好意的な国の一つです。その証拠に、台湾では看板や商品パッケージに日本語が見られ、テレビでは日本のドラマやCMを目にします。

また、買い物では日本製のものをなるべく選ぶという人も少なくなく、台北を歩けば、日本食や日本から参入したチェーン店が並び、日本語の看板が出ています。中には、「東京でも人気」が売り文句の店もあります。

台湾では「日本がクール」とされて、圧倒的な信頼感があることが窺えます。また日本政府観光局によると、2014年の訪日台湾人数は283万人で世界第一位で、なんと8人に1人の台湾人が日本を訪れている計算になります。

また逆に、台湾で日本人が困っていると、日本語で話しかけて助けてくれる台湾人もいるようです。台湾人は、日本のことが大好きだということが良く分かりますね。


2、台湾の中秋節

台湾には中秋節という夏から秋に季節が変わることをお祝いする日があります。ちょうど日本のお月見にあたる行事ですが、団子を食べながら月を眺めて風流に過ごす日本のスタイルとは全く異なります。

台湾の中秋節は国民の祝日となっており、春節、端午節と並ぶ年間三大行事の一つで、家族や親戚、友人皆で集まって賑やかに過ごす日なのです。


3、中秋節で食べる物

【月餅】日本でもお馴染み月餅です。餡には黒餡のほか白餡など様々。皮にも餡にも油と砂糖がたっぷりでダイエットには不向きですが、中秋節には欠かせない一品です。

【柚子】日本で言うところに文旦にあたる柑橘果物です。グレープフルーツを一回り大きくした程度の大きさが一般的ですが、顔サイズの巨大な物もあり、非常に食べ応えがあります。水分量は控えめで、酸味が少なくて美味しいです。

【BBQ】BBQ文化は20年ほど前から始まった今ではすっかり定着しています。日本にもバレンタインデーのチョコレートのように、お菓子メーカーが定着させたものがありますね。

台湾のBBQは焼肉のタレメーカーが「一家焼肉,萬家香(一家で焼肉、皆でおいしい)」を宣伝文句に売り出したことで広まったそうですが、元々台湾では中秋節は「家族みんなで楽しむ日」だった為、急速に台湾全土に広がって定着したようです。

中秋節になると、台湾で広場や公園は勿論、道端でも友人や家族とBBQが行われています。この日の台湾はBBQの香りと家族のホットな雰囲気で充満しているのです。


1、法制度

株主総会や取締役会の規定、資本金制度などは日本の制度と概念的には同じで、香港やシンガポールなどのように「会社秘書役」と言われる役職は存在しません。

また、会社の責任者が台湾人か外国人かによって法律の運用や規制が異なることはなく、外国人が投資する会社設立時の手続きに若干時間が掛かる程度です。

また台湾の地方政府は、中央政府の指導をよく聞いてくれるので、中央と地方で取扱が異なるというケースはありません。

なるほど、日本人でも台湾に支社を置いて台湾展開するということに法的なハードルはなさそうですね。制度の概念が日本と同じだということも、進出のハードルを下げる要因になっているのではないでしょうか。


2、インフラ

台湾政府は、毎年約4000~5000億元の予算を公共投資に割り当て、インフラの向上を図っています。そのおかげもあってか、他国に比べて台湾は、良質で安価な水・燃料・電力・通信サービスを提供しています。

ヨーロッパ諸国の水道料金単価はなんと台湾の約3・8~9・1倍です。こういった良質なインフラがしっかりと整備されていると、台湾支出の際も安心ですね。


3、地域ごとの特色

【台北】台北を中心とした北部地域は、サービス業およびソフト系の業種が集積しています。

【新竹】新竹は台北から車で約1時間南に位置した都市で、半導体産業や液晶産業の集積地です。ハイテク産業と取引のある日系企業も、新竹に拠点を置いている場合が多く見られます。

【台中】台湾第三の都市で、自転車関連の会社が多くあり、世界中から自転車業界の会社が集まっています。

【台南】高雄から車で一時間程度の距離に位置しており、日本企業の進出を積極的に推進している地域で、日系企業向けの工業団地の計画もあります。

【高雄】台湾第二の都市で、現在はソフト産業の育成に力を入れていますが、主要産業は製造業及び造船業です。


4、台湾市場とマーケティング

台湾市場でマーケティングするには台北が狙い目のようです。台湾では、人口の約4割が台北とその周辺に住んでいるので、台湾国内の市場を考えるビジネスの場合には、台北での市場調査が有効です。

人口の半分近くがいる台北は市場調査には最適ですね。しかし、産業によっては、他の地域に進出するのもありかもしれません。


5、SNSの活用

台湾では、ソーシャルネットワーク人口が非常に多く、人口2300万に対してアカウント数が1500万とも言われています。台湾でのマーケティングの手段の一つとして、SNSを活用するのは非常に有効であると考えられます。

台湾では中国のようにSNSの規制がないので、日本で使われているSNSをそのまま使えるという点も魅力的であると考えます。最近では17liveという台湾初のライブ配信アプリが日本に上陸しましたので、そういったものを使うのも有効かもしれません。


6、インバウンドマーケティング

日本で流行っているもの、もしくは日本で評価されているものについては、台湾でもほとんど受け入れられているといっても過言ではないようです。

場合によっては、日本人よりも台湾人のほうが詳しいこともあるくらい日本の情報には敏感だそうです。つまり、マーケットの傾向が同じということなので、これも台湾進出がしやすい理由かもしれませんね。


7、通信販売も盛況

台湾では、日本製品に対する安心感が高く、日本の通販で人気の商品はかなりの確率で台湾でも人気になる傾向にあるそうです。

つまり、日本で人気なものからアイディアを考えるという手法もありかもしれませんね。


1、忠誠心

台湾の従業員は会社への忠誠心よりも、上司・社長・オーナーへの忠誠心を重視します。台湾の大手企業ではしばしば、「出世する人に休日はない」と言われます。

これは、社長からの呼び出しは絶対であり、休日は関係ないという風潮を表しています。上司や社長などの人物に忠誠心を持つということは、上に立つ者にはより一層のリーダーシップが重要だということになりますね。


2、創意工夫

台湾人、特に男性の場合には、自分でやり方を工夫して仕事をこなすという発想は特に持ち合わせていない場合があります。

日本のように自分から積極的に考えるべきといった状況に持っていくには、信頼関係が必要なようです。やはり、上で述べた通り、リーダーシップが求められますね。


3、スケジュール管理

台湾人はスケジュール管理が苦手な傾向にあるようです。多くの台湾人はスケジュールを作ると、遅れた時に怒られるからプレッシャーだと感じます。

そのため、台湾では当初のスケジュールが守られないことは日常的なようです。


4、意思疎通

取引先や従業員と打ち合わせをしていて、問題ないと言われても、実はわかったつもりになっていて結果的に裏切られたと感じることがしばしばあるようです。

こういった気質を知っておくことで、トラブルを軽減できるでしょう。


5、時間感覚

台湾では日本ほど時間に対して厳密に動いておらず、アポイントに遅れた場合でも、日本のビジネスマンほど謝るということはないようです。

これらを見て思うことは、日本語ができるということで、日本人とビジネスをしている錯覚に陥る傾向にあるということが言えそうです。あくまで外国でビジネスをしているという感覚を忘れないようにしなければいけませんね。


日本と台湾の絆の強さ

最後に、日本と台湾の絆の強さがわかるエピソードを紹介したいと思います。

1999年9月21日、マグニチュード7・6の大地震が起き、死者2400人以上、負傷者11000人以上という大惨事になりました。

世界各国から救助隊が派遣されましたが、震災当日、真っ先に到着し献身的な活動を行ったのは日本でした。その活動が台湾国民の感動を呼び、2011年3月11日の東日本大震災の時には、世界で最も多い200億円以上の義捐金を送ってくれました。

これこそ日本と台湾の強い絆を象徴する出来事でしょう。日本から台湾へ進出しそれを足がかりに、アジアへ、世界へと事業を拡大していきましょう!


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